「1/1000ヤマトは前回よりも更にバラした。塗る都合を考えると、喫水線の上下で完全に分割しておきたかったからだ」
「そうか」
「しかし問題が1つある」
「それはなんだい?」
「赤い部分だけ。グレーの部分だけで接着して一体にしてしまうと、2度と合体できない」
「えー」
「ダボを削って後ハメ加工して、最終工程でダボに頼らず接着剤で付けるぐらいの気持で進むかなあ」
「そんなことしていいの?」
「ガンプラでは定番の工作だ」
「ガンプラかよ」
「だがしかし、あとで考え直した。塗り分け線付近だけ塗っておき、そのあとで接着して組みたて、最後にもう1回残りを塗る方法に決めて着手した。なので、色の確定はすぐ行う必要が生じた」
「それで?」
「底部の赤はブラウン。上部は暫定的にガルグレーに決定だ。今夜はブラウンだけ入れた」
「かなり変だぞー。艦底色と軍艦色じゃないのか?」
「それじゃ面白くないぞー」
「というかなぜ?」
「甲板色も含めた全体の色バランスを考えた。ただし、上手く行くも行かないも不明だぞ」
「ひ~」
「ちなみに甲板に何を塗るかはまだ内緒」
ヤマト級3隻そろい踏み §
§ 1/500 “YAMATO”
より
と言うわけで、今夜の打ち合わせ前に、とりあえず1/1000ヤマトを3個程買ってきます。
「3個買いは無理でも奇異でもない……と思う」
「どうして?」
「戸惑うのは最初だけで、すぐに爆速で組めるようになるからだ。それに、勢いに乗ったらいちいち紛失部品の注文などしてられない。部品取りと割り切って余計にキットを買っておくことも悪い選択では無い」
「君はどうなんだい?」
「そうだな。もしガンプラなら理想的には同じキットを2つ買うのが良いかな」
「その心は?」
「1つは、試し組み用。勝手が分からないキットはまず軽く組んでみるといろいろ分かるのだ。そして、試し組み用のキットは有事の部品取り用にも使える」
「なるほど」
「しかし、接着を多用するようなキットだと試し組み用と部品取り用は兼任できないかもしれないので、3個揃える方が良いのかも知れない」
「かなり金が掛かるよ」
「だからそれは理想論だ。あるいはプロの選択だ」
「なるほど」
「が、しかしそこにはもう1つの解釈がある」
「なんだよ」
「ヤマト級3隻そろい踏みという小林さんのイラスト的ビジュアルを求めるのもありだろう」
「波動実験艦ムサシと、宇宙空母シナノも揃えるということ?」
「そう」
「なぜそこまで飛躍する?」
「1/1000ヤマトの部品分割を考えていると、割と簡単に上部構造物一切と、艦後方が簡単に入れ替えられる構造になっていることに気づいた。上部構造物を入れ替えると武蔵っぽくなる。後方を入れ替えるとシナノっぽくなる。あ、ここでいうシナノは復活篇のシナノじゃないから注意してね。ヤマト級3隻そろい踏み小林イラストのシナノだからね」
オマケ §
ちなみに僕が買ったのは「レイテ沖海戦時」版ですが
コンパチキットなので「終焉型」(なんて悲しい言い回しだ…別の表現なかったのかなぁ)と内容は全く同じです。買おうとしている方は安い方を買いましょう(笑)
「そうだ。終焉型なんて悲しすぎる呼び名だ」
「ヤマトファンとしては、『大和は終わってない。260年の眠りにつくだけだ。2199年に蘇るのだ!』と思うわけだね」
「でもそれはヤマトであって大和ではない」
「ぎゃふん」
「しかし、プレッシャーだなあ」
「なぜだよ。君も1/500大和を買うのか?」
「いや。とんでもない。こんな細かいエッチングパーツを全部組めるものではない!」
「じゃあなんだよ」
「買ったまま放置されている1/700WL大和を組むと言う宿題がまだ残っているのだよ」
「ぎゃふん」
「しかし、これが1/1000ヤマトを組む以上に難題だ。はたしてどんな色を塗ればいいのだ?」
「最初から説明書通りに塗る気が無いよ、この人」
「もちコース」